滝川虹風
鎌倉会の書記を務める滝川さんの本名は和人で、狩野宗家系列の能画家・作面家である。昭和23年3月21日に鎌倉で生まれ、昭和50年から現在まで能の世界に多くの作品を出展し活躍中である。
滝川さんの作品のほんの一部を紹介する。(絵と文は滝川さん)
翁 | ||
老松図 | ||
高砂 たかさご |
阿蘇の神主が訪れた早春の高砂の浦。 夕景の浜、松の根方を掃き清める老夫 婦。実は松の精であり住吉明神の化身 でもある。夫婦和合こそが国の基である ということを説く。 |
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養老 ようろう |
美濃の国養老の瀧あたりに住む親孝行 な男の前に多度山の神が出現し、美酒 にも似た霊験ある甘美な瀧の水を授け 祝福する物語。 |
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胡蝶 こちょう |
まだ寒い早春にしか咲かない梅の花に も、是非とも遊び戯れたいと願う蝶の精 が、旅の僧の回向により願いを叶えて 歓びの舞を舞う。 |
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楊貴妃 ようきひ |
天に在れば比翼の鳥、地に在れば連理 の技と固い愛を誓った唐の玄宗皇帝と 楊貴妃の心も、妃の死によって隔てられ たが、超能力者の方士は彼女の魂が住 む蓬莱宮を訊ね対面する。 |
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松風 まつかぜ |
貴公子在原行平に愛された汐汲みの姉 妹の亡霊が、旅の僧の夢に現れ愛の追 憶を語り、形見の装束を着けて狂おしい 舞いを見せる。秋の須磨の浜辺の情緒 が漂う古くからの物語。 |
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融 とおる |
平安貴族であった左大臣源の融はその 昔、自らの邸内に海を作り毎日潮を運ば せ塩を焼いて、遊興三昧の生活を送っ た。在りし日の姿で現れた融の亡霊は月 下に舞を舞う。 |
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葵上 あおいのうえ |
源氏物語に取材した嫉妬執心の曲。高 貴な婦人である六條御息所の生きた霊 魂が、光源氏の正妻葵上を病に陥れ、 やがて枕辺に迫り来る。女の悲しみや怒 り嫉妬を表す般若面を用いる。 |
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猩々 しょうじょう |
唐土潯陽の海中に棲む酒の大好きな妖 精猩々は、親孝行な酒売りの青年高風 に汲めども尽きぬ酒壷を与え、酔いに任 せて祝福の舞を舞う。 |
Jazz in 鎌倉 ポスター |
毎年行われるジャズコンサートのポスター。鎌倉市の依頼により製作。2007年 |